札幌市で外壁改修をご検討されているご家族との打ち合わせを先月行いました。

家と草木のアトリエhausgrasと共に行なっている庭作りとセットの改修です。

この日は玄関周りや全体の外観イメージスケッチをお見せしながらの打ち合わせを。

1階は江別産レンガタイル張り、2階は木の無垢板張りにオイルステイン塗装。
玄関は木製断熱ドアの方向でご相談。

いくつか色の違うスケッチパターンも併せてお渡ししました。
喜ばれているご様子でこちらもとても嬉しくなりました。

今後、この板張りの玄関ドアに一部ガラスを入れて、室内側の玄関土間が明るく感じやすいようにと検討することになりました。


実際に完成すると、現在の吹き付け塗装仕上げだった外観からレンガや木の外壁に変わり、はじめは目新しく映る玄関風景のことと思いますが、それも一時のこと。

すぐに住み手にとって親しみを感じてもらえるのではないかと思えます。

レンガは土と火、木は山から。
レンガや木はどう出来てきたかをイメージしやすい材料です。

新品の材料でも、背景や時間をイメージしやすい材料は自分の知識や記憶と結びついて親しみを感じやすいものだと思えます。

加えて、ツルツルであったり面が均一な素材より、ムラのある表情のものの方が人肌と同じく安心感があるような気もしたり。

長い使用期間のうちで北海道の雨・風・雪とさまざまな状況に置かれ、時にぶつけることも考えられる外壁ならば、初めからムラのある表情の物の方が見た目の変化もおおらかに受け入れやすい、気楽に過ごせやすいと私は考えています。

完成して5年が経つ頃には、きっと木目が少し深く感じられ、素材の色の機微を感じるようになると思います。

来客に言われてハタと気がつく、という感じかもしれません。
毎日見合わせている家族の変化は穏やかでわかりにくくても、たまに会う人の変化は感じやすいこともありますものね。

家も人と同じように親しみを感じられる、おおらかに気楽に過ごしていける。

木やレンガは長く暮らす家の素材にピッタリだなと改めて思います。
今回は外壁の素材のことでblogを書きましたが、室内の素材として使う時も同様の考えです。

自然素材の感じ良い見え方を考えつつ、状態を維持されやすい作り、価格の是非を考えるのが私たち建築士の仕事。

住み手も魅力的に感じている材料で新しい暮らしを実現できるように、形にしていきます。

今後の検討もご検討中のご家族と楽しみイメージしながら進めていきたいと思います。